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2021年12月9日
下地調整とは
塗り替えリフォームで気になることの多くは、色や機能性、工事にかかる金額のことがほとんどかと思います。
しかし!!
実は重要なカギを握っているのは下地調整と呼ばれるものです。
今回は意外と知られていない下地調整の重要性についてご紹介します。
下地調整とは
長期間にわたり紫外線や雨風にさらされている外壁は経年劣化が避けられません。
そこで、塗り替えリフォームをする前に下地の傷みや劣化の適切な処理や補修を行います。これを下地調整と言います。
下地補修の方法
ケレン作業
『ケレン』とは塗装する箇所に付着している汚れやサビを取り除くこと。『素地調整』とも言います。
この際、サビが部材の深い部分まで進行している場合は、電動工具を使用し、削っていく作業を行います。
クラック補修
クラック補修とはひび割れした箇所を補修することです。
【ヘアークラックの場合】
ヘアークラックと呼ばれる髪の毛ほどの幅(0.2~0.3㎜以下が目安)の細くて浅いひび割れは、下塗り材を使用した「刷り込み」工程を行います。
弾性フィラーなどの下塗り材を刷毛を使ってクラックの中に刷り込んで補修を行います。
【構造クラックの場合】
幅が0.3㎜以上で深さが5㎜以上あるクラックを「構造クラック」と言います。
構造クラックの場合、微細な地震などの要因でヒビが動くことがあるため、弾力性の高いシーリング材で充填する必要があります。
シーリング
シーリングは住宅の止水処理には欠かせないものです。サイディングのつなぎ目や窓サッシの周りにも使用されます。
シーリングの弾力性で外壁材の膨張を吸収し、破損を防ぐことで外壁の長寿命化を実現しています。シーリングは外壁の耐久性を実現するため不可欠な緩衝材といえます。
👆ご自宅のシーリングの劣化進行度をチェックしましょう。
経年によって徐々にシーリングがひび割れを起こします。
劣化の目安は隙間ができていたり、弾力がなく硬くなっているような状態であることです。
☑硬化
【劣化の進行度…軽度】
劣化の進行度が最も軽い状態。触ると弾力がなく、硬くなっている。
☑亀裂・ひび割れ
【劣化の進行度…中度】
劣化が中度まで進んだ状態。雨漏りが発生する可能性がある。
☑隙間
【劣化の進行度…中度】
経年劣化により、可塑性の放出でシールそのものがやせ細り隙間ができる。
☑完全な剥離
【劣化の進行度…重度】
劣化の最終段階まで進むと剥離してシーリング材がなくなる。早急な対応が必要。
まとめ
このように塗装工事とひと言でいっても、単に塗料を塗るだけではありません。塗装の工程に入る前に、劣化に応じた様々な下地調整を行っています。
そうすることで新しい塗料の密着度も上がり、外壁の寿命にも繋がります。
いくら高品質の良い塗料を使用しても、下地調整が疎かになっていたらその効果も半減してしまうということです。
塗り替えをご検討の際は、ご自宅がどこまで劣化していてどのような下地調整が必要なのか、施工業者に確認することをおすすめします。
カテゴリ:外壁