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2020年4月20日
無色透明クリヤー塗装の基礎知識
外壁の塗替えを考える際に、『今のデザインで元の模様をそのままにしたい』と考える方も多いと思います。
そのような場合には無色透明のクリヤー塗装がお勧めです。
今回はクリヤー塗装の特徴や性能について説明していきます。
クリヤー塗装とは・・・
外壁の仕上げ塗りの方法として、塗りつぶしとクリヤー塗装の2つの種類があります。
塗りつぶしとは、色のついた塗料で塗り、外壁材の色は見えなくなります。そのため、今までと違った外壁の色にすることができます。
一方、クリヤー塗装は無色透明の塗料を塗るため元の色がそのまま残ります。クリヤー塗装に使用する塗料には顔料が含まれていないため、保護やツヤ出しなどのコーティングとして特化した塗装仕上げです。
タイル調やレンガ調など凝った意匠の『窯業系サイディング』はクリヤー塗装が適しているといえるでしょう。
クリヤー塗装のメリット
クリヤー塗装の一番のメリットは、既存のデザインや色や模様を残したまま表面を保護することができることです。
・塗装回数が少なくて済む
通常の塗装は下塗り+中塗り+上塗りと3回塗りが標準ですが、クリヤー塗装ではシーラーやフィラーと呼ばれる下塗り材を使用しません。1層目のクリヤー塗料が乾燥したら、2層目のクリヤー塗料で上塗りをし完成です。
塗る塗料の量を減らすことができ、作業の人件費も減らすことができることから、他の塗装よりも比較的安価になります。
・艶のある光沢を出すことができる
外壁は年数が経つにつれツヤがなくなってきます。塗装でツヤを与えることで、新築時のようなきれいな印象になるでしょう。
ツヤがありすぎるのは・・と感じる方もいらっしゃるでしょう。強すぎるツヤを好まない場合は「ツヤなし」「三分ツヤ」など加減を選べる塗料もあります。
ツヤや光沢を出しながら美しさを長持ちさせることができるのも魅力です。
・チョーキングが発生しない
チョーキングとは塗料の劣化により顔料がチョークの粉のように外壁表面に現れ、触ると手が白くなる現象をいいます。
クリヤー塗料には顔料が含まれていないため、塗料が劣化してもチョーキングが発生することはありません。
クリヤー塗装のデメリット
クリヤー塗装には、その塗料の効果を発揮できない外壁やクリヤー塗装に適さない外壁など、注意点があり塗装を行うまえにクリヤー塗装が可能かどうかを見極めることが重要となります。
・劣化が生じている外壁
クラヤー塗装は着色しないので、劣化が生じる前に塗装をする必要があります。
クリヤー塗料には表面の保護機能はありますが、汚れや傷、色落ちなどがあると塗装しても透けて見えてしまいます。外壁にクラック(ひび割れ)がある場合、クリヤー塗料にはクラックの保護機能はないので、塗装してもクラックを塞ぐことはできません。またチョーキング現象が発生している外壁も、クリヤー塗装を行うと塗料が白濁してしまうため向いていません。
・光触媒や無機塗料、フッ素塗料でコーティングされたサイディング
光触媒や無機塗料、フッ素塗料でコーティングされている外壁には、密着せず剥がれてしまう可能性があるため、通常のクリヤー塗装はできません。サイディングメーカーのカタログや塗装時の仕様書などで確認が必要です。
またコーキングの上にクリヤー塗装を行うと、塗膜の汚染や剥離の原因になるため、コーキング部分は避けて塗装した方が良いでしょう。
まとめ
クリヤー塗装を行うためには、劣化が発生する前に実施することが重要です。
塗りつぶし塗装か、クリヤー塗装か迷っている場合は、まずは現在の外壁にクリヤー塗装が施工可能かどうかを塗装会社に現地調査してもらいましょう。㈱プラニング・Kでは、ご相談、お見積りは無料で承ります。お気軽にご連絡下さい。
カテゴリ:外壁