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2025年2月17日
塗膜とは?
外壁塗装のことを調べていると、「塗膜」という言葉をたびたび見かけると思います。塗膜とは建物の外壁や屋根に塗った塗料が乾燥して固まって膜状になった状態のことを指します。
塗膜に不具合が生じると、塗料の持っている防水性や防汚性、断熱性などといった機能が果たせなくなります。そこで今回は、外壁塗装の塗膜について、役割や塗装方法、不具合などをご紹介していきます。

塗膜について
塗膜とは塗料を塗布することによって作られる膜を指しており、紫外線や風雨から建材を守るために必要不可欠です。塗料はもともと液体状ですが、外壁や屋根に塗装し、一定の時間が経過すると乾燥して、塗膜が形成されます。
乾燥してはじめて、塗膜が強固に仕上がります。塗料に含まれている成分が乾燥することによって塗膜が形成される仕組みになっています。
塗膜の役割
塗膜の役割は“保護”です。外壁や屋根はセメントでできているものが多く、そのセメントは塗膜で保護していないと雨水を吸収してしまいます。
吸収した水は気温により、膨張、収縮を繰り返し、やがてセメント部分が割れたり、爆裂を起こします。
割れた状態でそのままにしていると、割れた箇所から雨水が侵入し、建物内部を腐食させてしまい、最悪の場合には雨漏りや耐震性にまで影響を及ぼします。
そのため塗膜は、外壁材や屋根材をコーティングする役割があり、雨水の侵入・雨漏りを防止し、建物自体を守っています。
塗膜ができるまでの工程
①塗料の希釈
塗料は『顔料+樹脂+添加材』で構成されており、そこに水、または溶剤(シンナー)を規定量加えて塗装できる状態にします。
水、または溶剤(シンナー)は、塗料のメーカーが提供している仕様書の記載を守って希釈していきます。規定より濃くしても、薄くしても丈夫な塗膜は作れません。
②塗装

塗装は三度塗りを基本としており、『下塗り』『中塗り』『上塗り』の工程を経て、塗膜を作りだすことができます。
下塗りは、シーラーやフィラーと呼ばれる下塗り材を活用して、中塗りや上塗りの塗料がしっかりと定着させることを目的としています。
中塗りと上塗りは基本的には同じ塗料を活用し塗り重ねていくため、『上塗り2回』とまとめて呼ばれることもあります。
③乾燥
塗装の各工程で、塗料を乾燥させる必要があります。時間の経過とともに溶剤が蒸発し、塗料に含まれる樹脂成分が固まることで、外壁の表面に薄い膜が形成されます。これを塗膜といいます。
塗膜の不具合
塗装業者による手抜きや悪質な工事が行われたり、DIYによる塗装は、耐用年数よりも早く劣化して以下のような不具合を起こしてしまうケースがあります。

塗装して数年で色褪せ
色褪せは、塗りたての頃より色が薄くなってしまう現象です。紫外線により、樹脂によって守られていた顔料がむき出しになり、色素が紫外線によってダメになってしまう場合があります。
本来使用しなければいけない量の塗料を使用していないと、このような現象が起きます。
ひび割れ
塗布量や工程、乾燥時間が守られていなかったりすると、塗膜自体がひび割れたり、亀裂が生じたりして、形成不良を起こします。
チョーキング現象
チョーキング現象とは、外壁に手を触れた際に、白い粉が付くことで、これが2~3年で現れているような状況であれば、施工不良が原因の可能性が高いです。
色褪せと同様に、塗料の希釈率が守られていないことや、塗装するための塗料の量が不足していることなどが考えられます。
このような施工不良を起こさないためには、基準を守った施工ができる業者を選定することが大切です。

まとめ
塗膜”は、塗料を塗り重ねることによって作り上げる膜のことで、強い塗膜を作ることによって外壁や屋根を守ることができます。
しかし、規定量の塗料が塗られていなかったり、乾燥時間が適切でないなど、塗装工程で基準が守られていなければ、塗膜は長持ちせず、早期に不具合が出てしまいます。
工事を手抜きすることなく、最後まできちんと施工してくれる業者に外壁塗装を依頼しましょう。

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