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2020年7月1日
ALC外壁の特徴と塗装時期
ALCパネルとは、「軽量気泡コンクリートパネル」と呼ばれる建材の一つです。
コンクリートに比べ、約1/4程度の軽い造りになっていて、建物にかかる負荷を軽減することができ、耐火性にも優れた建材として国土交通大臣から耐火構造材の認定を受けています。
今回は、このALCパネルについてその特徴や塗装時期について詳しく見ていきましょう。
ALCパネルの特徴
ALCパネルには、薄形パネルと厚形パネルの2種類があります。
■薄形パネル
木造・鉄骨造の建築物に使用されます。
厚みは、50㎜~75㎜未満 または 35㎜~37㎜未満
■厚形パネル
鉄骨・鉄筋コンクリート造の耐火建築物に使用されます。
厚みは、75㎜以上
ALCパネルは無機質素材を用いて鉄筋を組んだ型枠に注入、高温の水蒸気と強い圧力を使って製造される外壁材です。高い耐久性と防火性が最大の特徴です。
パネル内に金網状の鉄筋が組み込まれていて、その強度はサイディングやモルタルよりも強いといわれています。しかし、パネルの表面は衝撃に弱いので注意が必要です。
断熱性、耐火性、遮音性に優れていて耐火構造物の外壁として使用されることが多い材料です。水分を吸いやすく乾燥しやすい特徴も持ち、しっかり塗装をして防水性を保持しないと雨水が外壁内部に侵入しやすくなってしまいます。
ALCパネルは断熱性が高い
熱伝導率が小さいほど熱が伝わりにくく、熱抵抗値が大きいほど熱を遮断できるため、ALCパネルはモルタルやサイディングに比べると断熱性に非常に優れていることがわかります。
壁が外気温の影響を受けにくくなれば、夏は冷房が効きやすく、冬は暖房で室内はすぐに温まります。
この断熱効果により、冷暖房費を節約することができるのです。
ALC外壁の塗装時期
下のような劣化の症状が起きている場合は、塗替えリフォームを検討しましょう。
■チョーキング現象
塗膜が紫外線のダメージで劣化して、成分に含まれる顔料が表面に粉となって出てきた状態。
■クラック
コンクリート表面にひび割れが起きた状態
■カビ・苔
コンクリートが劣化して水分を溜め込み、カビや苔が繁殖した状態
■シーリングの劣化
目地に入っているシーリングが紫外線により劣化している状態
■変色
紫外線により色褪せが起きた状態
ALC外壁の塗装も、最初に下塗りを1回塗り、下塗り材が乾いたら上塗り材を2回塗ります。
上塗り塗料には、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料などがあり、戸建て住宅の外壁塗装でも使用されています。その中でも、臭いが少ない水性タイプの水性シリコン塗料は人気が高く、ALC外壁の塗装にも多く使用されています。
まとめ
ALCパネルは、断熱性や耐火性に優れていて安全性の高い外壁材です。ただし、他の外壁材同様に劣化の症状が現れた時には、塗替えを検討しなければなりません。現在の外壁の状況に合った塗装を行い、ALCパネルの耐久性を維持していきましょう。
カテゴリ:外壁