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2021年1月5日
外壁塗装 ~よく聞く弾性塗料とは?~
外壁の劣化のサインの一つとして、クラック(ひび割れ)がありますが、そのクラック対策として使用されるのが、ゴムのような柔軟性と伸縮性を持つ『弾性塗料』です。
弾性塗料は、特殊塗料であるためその種類や工法を把握した上で使用しないと、数年後には硬くなってひび割れが起こす可能性があります。
今回は、この『弾性塗料』について、ご紹介します。
外壁塗装で使用される『弾性塗料』とは?
弾性塗料とは、非常に高い弾力性をもつ「高弾性塗料」、やや弾力性を持つ塗料を「微弾性塗料」といいます。
●弾性塗料
20度で120%以上伸びる塗料
●微弾性塗料
20度で伸び率100%以下の塗料
外壁塗装で使用される「弾性塗料」の特徴
弾性塗料の特徴を活かし、弾性塗料を使用するには、外壁の種類や外壁の現状、劣化症状を知っておくことが大切です。
「弾性塗料」はモルタル外壁の劣化を防ぐ
モルタル外壁は、外壁材のなかでも最もひび割れを起こしやすい種類といえます。
耐候性に優れているフッ素塗料でも、モルタル壁の動きに追従できずに、ひび割れを起こしてしまうほどです。
このことからも、モルタル外壁ではひび割れを起こしにくい弾性塗料の使用が推奨されているのです。
また、モルタル壁は吸水性が高く雨水などの水分を吸収しやすいため、躯体を保護する意味でも高い防水効果を持つ弾性塗料がおすすめです。
「弾性塗料」は柔らかくひび割れに強い
弾性塗料の弾性とは、力が加わった時に動き、力がなくなった時に元に戻る性質のことを指します。
ゴムのようなイメージです。
塗料では、ひび割れが起きそうになっている外壁の動きに応じて動く性質の塗料のことを弾性塗料といいます。
外壁は動いていないように見えますが、実は太陽光によ熱や湿気などの影響で伸縮したり、強風により揺れたりして動いています。
その外壁が動いた際に、その動きに塗料が付いていけないと、塗膜が破れてクラック(ひび割れ)が起こります。
弾性塗料の場合は、外壁が動いても塗膜自身が伸び縮みするため、ひび割れは起こりにくくなります。
「弾性塗料」は防水性も高い
弾性塗料は、外壁にしっかり密着する性質があるため、建物の防水性を高めることができます。
また、弾性塗料は十分な塗膜を確保するにあたり分厚く塗りますので、完成した塗膜は分厚い防水層となり外壁に雨水が当たるのを抑えます。
高い追従性でひび割れを防ぐことから、ひび割れから浸水する雨水も防ぐことができます。
弾性塗料の施工方法
弾性塗料には仕上方法がいくつかあります。
それぞれの耐用年数とひび割れ防止効果を考慮した上で、適切な工法を選びましょう。
弾性塗料の主な工法
弾性塗料を使用した塗装工事でも、通常の塗装工事と同じく、足場設置、高圧洗浄、下地処理の工程は必要です。
●単層弾性工法
作業工程
・シーラー塗布
・単層弾性塗料(1回目)
・単層弾性塗料(2回目)
単層弾性工法では、シーラーという下地調整塗料を塗り、その上に単層弾性上塗り塗料を2回塗ります。
●微弾性塗料工法
作業工程
・微弾性フィラー
・上塗り用塗料(1回目)
・上塗り用塗料(2回目)
弾性塗料を使った塗装の中で最もよく行われる工法が、微弾性フィラーを下塗り材に使用する微弾性塗料工法です。
下塗り材に弾性のある微弾性フィラーを使用し、上塗り材に一般的塗料(ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料)を塗装して仕上げます。
まとめ
モルタル壁のように、ひび割れが多い外壁には弾性塗料がおススメです。
各メーカーからも弾性塗料は発売されており、低汚染性の塗料や、防カビ性塗料など様々な性能を持つ塗料があります。
ひび割れ対策に弾性塗料を検討の際は、まずは専門業者に現状の調査を依頼し、最適な塗料を提案してもらいましょう。
カテゴリ:外壁