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2021年5月17日
紫外線や雨水から家を守る「塗膜」の働き
「塗膜」という言葉を聞いたことがありますか?塗膜とは、外壁や屋根に塗った塗料が乾燥して固まって膜状になったものを指します。
塗膜には建物を保護し、建物の劣化速度を速める水(雨)・紫外線・熱によるダメージから家を守る働きがあります。
今回はこの「塗膜」について、その塗膜がもつ性能と役割について詳しく見ていきましょう。
塗膜とは・・・
塗膜とは何なのか?
塗膜とは、塗料を塗ってそれが固まることで作られる塗料の膜のことを指します。外壁や屋根、雨樋などの外装部分は日々雨水、太陽の紫外線を受け劣化しています。
雨水が建物の内部に浸入することで劣化スピードが加速するため、これを防ぐための手段として建物に塗装を行い塗膜によって建物の保護を行うのです。
塗膜を形成するために使用する「塗料」は、顔料・樹脂・水もしくは溶剤・添加剤を加えて形成されている液状のものです。これを下地(屋根や外壁そのもの)に塗布し、乾燥させることで成膜させます。
塗膜ができるまで
塗装時に塗料が規定より薄く塗られた場合、塗膜が薄くなり本来の性能を発揮できず再び、ひび割れてしまったり、剥がれてしまうこともよく起こります。
塗装は色が付けば良いわけではなく、正しい工程で、正しい量の塗料(塗布量)を、正しい施工方法で作ることが塗装工事を成功させる上でとても重要です。
塗膜は、大きく3つの工程により形成されます。素地と中塗り・上塗り塗料の密着を良くするための下塗り、基材を保護したり色をつけたりするための中塗り(上塗り1回目ともいう)、上塗りという流れで塗膜は形成されていきます。
※素地(外壁や屋根本体のこと)が痛みすぎている場合はこれ以上の回数を塗装しなければならない場合もあります。
塗膜の役割
塗膜の役割は「建物の保護」です。
外壁材や屋根材自体を守ってくれているのが塗膜です。塗料を塗ることで、外壁材や屋根材自体のひび割れや欠落、反りなどを防ぎ建物を長く保たせる働きをしています。
塗膜がきちんと作れていない場合に起こる不具合
正しい工程で正しい塗布量、正しい施工方法が守られずに塗装を行った場合、不具合が起こる可能があります。
塗装後早い段階でチョーキング現象が起こる
チョーキングとは壁を触ると手に白い粉がつく現象のことで、塗料の顔料が表にむき出しの状態のことを言います。
チョーキング現象は、塗料に含まれている樹脂が紫外線、雨、熱などの影響により劣化してしまうことが原因です。どんどんやせていくことで、顔料と呼ばれるものがむき出しになり、表面で粉化してしまうのです。
本来使わなければいけない量の塗料を使用していなかった場合、このような劣化のスピードが早く起こってしまうことがあります。
塗膜表面にひび割れが発生する
塗布量が守られていなかったり、決められた乾燥工程と乾燥時間、温度などを守らずに次の工程に進んでしまうと塗膜自体がひび割れてしまったり、亀裂が生じたりしてしまいます。
まとめ
外壁や屋根の塗装において塗膜を形成することは当然のことですが、先述した通り無理な工程により乾燥時間が短ったり、そもそもの塗料の量に誤りがあると正しく塗膜は形成されません。いざ外壁塗装工事が決まったら、工程表をしっかりと確認し、見積り段階では塗料の使用量を聞いてみるなど気になる点については工事着工前に確認をしておきましょう。
長くお家を維持していくためには塗膜による保護は必要不可欠です。外壁,屋根塗装工事は信頼できる業者に任せましょう。