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2021年7月12日
軒がある家とない家 そのメリットとデメリット
少し前に建てられた戸建て住宅には、ほとんどの家に軒がありました。軒先で涼みながら、スイカを食べたり、庭で子供たちが花火をする姿を見たり…なんて場面を映画のワンシーンなどで見たことがあるでしょう。最近ではデザイン性を重視する住宅が増えたため、そもそも軒がない家が増えてきました。
軒とは、ただ夕涼みをするだけに必要だったものなのでしょうか?
今回は、軒があることで得ていたメリット、軒をなくして生じるデメリットについてご紹介します。
軒がある家の軒の持つ役割
軒とは・・・
軒とは屋根の端・延長部分です。外壁より外に突出しています。
軒にも部分名称があります。
軒先
雨樋が設置されている軒の先端
軒下
軒の下、雨が当たらない部分
軒天
突出している部分の下面
軒がある家のメリット
軒はただの屋根の延長ではありません。軒には住宅を守る機能が備わっています。
例えば
・雨の吹き込みを防いでくれる
・外壁を保護してくれる
・室外機が雨ざらしになることを防いでくれる
など、全体観からは目立つことはない部分ではありますが、しっかりとした役割を担っているのです。
同じような役割でケラバというのがあります。軒とは違う側面の屋根の延長、雨樋のついていない部分を指します。ケラバは破風板とも混同されがちですがケバラは部分のこと、破風板はケバラの先端についた部材のことをいいます。
雨漏りから住宅を守る
住宅において湿気や紫外線は劣化のスピードを早める天敵です。上の通り、軒はこれらの影響を和らげる役割を担っています。特に雨の吹込みを抑えるガード力は大きく、軒が雨をガードすることにより、外壁やサッシが直接的な強い雨のダメージを受けることを和らげています。普段何気なく軒下で過ごしていませんか? たまには軒を見上げて「よく頑張ってくれている」と褒めてあげるのもいいでしょう。
軒のない家のデメリット
軒のない家の最大のデメリットは雨漏りリスクが高まることです。軒は外壁を保護する役割があります。外壁面の劣化やトラブルは雨漏りに直結しやすく、雨漏りの原因としても多く挙げられる場所です。また、軒がなければ外壁や窓枠に直接雨水が吹き込みやすくなり、湿気を取り込み住宅劣化のスピードを早めてしまう可能性があります。
軒のない家は雨漏りからどう家を守る?
軒のない家が住宅を長持ちさせるためにはどうしたら良いのでしょう?
外壁タイルを採用する
外壁をタイル張りにすることをおすすめします。外壁タイルは高い防水性・耐久性を誇り、非常に丈夫です。軒のない住宅は外壁をタイル張りにすることで外壁からの雨漏りトラブルを軽減できます。
窓に庇をつける
庇は軒とよく混合されがちですが、庇は屋根の延長ではなく後付け可能な小屋根です。
特徴や形状、求められる機能は軒と変わりません。軒のない場合は庇を設置すると良いでしょう。
まとめ
軒の役割・機能をご紹介しました。軒がある家も軒がない家も、あなたが考え悩み手にした大切な我が家に変わりはありません。軒のない家は軒のある家より雨漏りのリスクを抱えることにはなりますが、少しでもリスクを軽減する工夫をすれば心配はいりません。プロの専門業者に相談して、より良いリスク回避を提案してもらいましょう。