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2021年11月4日
バイオ洗浄って何?
外壁を塗装する前に欠かせないのが高圧洗浄です。高圧洗浄は経年劣化により付着した汚れやゴミを取り除き、塗料を覆う塗膜の密着力を高めるために行います。
それともう一つ、バイオ洗浄があります。バイオ洗浄は高圧洗浄とどう違うのか見ていきましょう。
高圧洗浄とバイオ洗浄の特徴
高圧洗浄
高圧洗浄とは、外壁や屋根の汚れを強力な水圧によって洗い落とす方法です。
排気ガスや油、サビ、古い塗膜など表面の汚れに対しては有効です。
バイオ洗浄
バイオ洗浄とは専用の洗剤を使って外壁などの汚れを落とす方法です。
特にカビやコケなどの生物系の汚れを根こそぎ落とし、再発しにくくする効果があります。
バイオ洗浄の施工手順
①養生をする
水や洗剤がかかってはいけない給湯器や電気機器、植物などを養生し、作業に支障が出ないようにします。
②全体を濡らす
バイオ洗浄を行う箇所全体を高圧洗浄機を使って濡らします。
洗剤を染み込みやすくするための工程なのでしっかり濡らしていきます。
③洗剤を塗布して浸透させる
洗剤が浸透するのにはある程度時間がかかるため、5~10分程度時間を置きます。
この洗剤の浸透によって、カビやコケなどの汚れを浮かせ、水で流しやすくします。
④洗い流す
高圧洗浄機で洗剤を洗い流します。
バイオ洗浄が向いている条件
カビやコケが発生しやすいとき
高圧洗浄では表面的な洗浄・洗い残しの可能性もあり、根や菌が残ることで再発に繋がりやすくなるため、根こそぎ落とすバイオ洗浄が向いているといえるでしょう。
とくに住宅が立ち並んで影ができやすかったりするお家はもちろん家の北面や日が当たりにくい所だけでも、バイオ洗浄を行ったほうがいいかもしれません。
細かい凹凸があるとき
細かい凹凸は水の圧力が分散されやすく、高圧洗浄では奥まで洗浄できない可能性もあります。バイオ洗浄は洗剤を浸透させることで汚れを浮かします。そのため細かい凹凸のある壁でも汚れを落としやすいといえるでしょう。
丁寧に洗浄したいとき
バイオ洗浄は、高圧洗浄→バイオ洗浄→高圧洗浄の手順で行います。さらに洗剤を使用するので高圧洗浄よりも丁寧に洗浄を行うことが出来ます。
また、その後の塗装で外壁や屋根との密着性が高まり、塗装を長持ちさせることが出来ます。
バイオ洗浄が不向きな条件
手間と費用がかかる
高圧洗浄は一度行えば作業終了なので一般の住宅であれば半日~1日で終わります。バイオ洗浄は高圧洗浄よりも工程が増えるため、作業日数が2~3日かかるといわれています。
また洗浄の際は施主宅の水道を使うのが一般的です。高圧洗浄は1回にかかる水道代は1000~2000円程度ですが、バイオ洗浄は高圧洗浄を2回行うため単純計算で水道代が約2倍になってしまいます。
家庭菜園や飲食店を経営している場合
バイオ洗浄はカビやコケを分解する植物性の成分をメインにしたもので、環境や人に配慮した安全性の高いものが多くあります。
しかし飲食店や家庭菜園をしている場合、飛散したバイオ洗剤が食材や野菜などに付いて口に入る可能性もあります。いくら安全性が高いといっても洗剤なので注意が必要です。
事前に業者と相談し、洗剤の種類を変えたり、汚れのひどい箇所のみ洗剤を使用するなどの対策をとりましょう。とくに飲食店の場合、食品衛生法などの規格基準に適合したバイオ洗剤であるかを確認する必要があります。
排気ガスや油汚れがひどいとき
バイオ洗浄剤は生物系の汚れに適応させたものであり、排気ガスなどによる汚れには向いていません。落とせたとしても再発防止効果がないため別途対策が必要になるでしょう。
特に車通りが多く排気ガスなどの汚れが付きやすい立地にお住まいの方はバイオ洗浄よりも高圧洗浄をおすすめします。
まとめ
塗装前には外壁や屋根にこびりついた汚れを丁寧に洗浄して洗い流すことが重要です。汚れを徹底的に落としたいのであればバイオ洗浄が向いています。
高圧洗浄と比べると手間もコストもかかるので躊躇してしまいがちですが、長期的に見るとメリットがたくさんあります。自分のお家に合った洗浄方法を選び、塗装を長く保てるようにしましょう。