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2021年11月11日

屋根塗装でよく聞く、縁切りとは何か?

屋根塗装をする際に‘‘縁切り‘‘という作業があります。あまり聞き馴染みのない言葉ですが、屋根塗装を行う前に必ず知っておきたいポイントです。

今回は縁切りの内容や縁切りを行わなかった場合のリスクについてご紹介したいと思います。

縁切りとは

縁切り

瓦には様々な種類がありますが、どの屋根も瓦が1枚1枚重なって一つの屋根を形成しています。

この重なり合っている部分に、ちょっとした隙間ができます。塗装後はその隙間が塗料によって塞がれるため、隙間を作る作業を縁切りといいます。

縁切りの方法と注意点

縁切りはカッターや皮スキという道具で、職人さんが一つ一つ手作業で処理していきます。そのため、屋根の大きさによっても変わりますが、一般的な住宅であってもかなり手間と時間がかかります。

また、縁切りを行う際にはせっかく塗装した屋根を踏んでしまったり、隙間を作るためのカッターなどを使用した削る工程で、回りの塗膜や屋根材を傷つけたりしてしまう可能性があるので注意が必要です。

タスペーサー

前述したカッターや皮スキでの縁切りの問題点を解消できるものがあります。それがタスペーサーです。タスペーサーは下塗りが終わった後に屋根材の下に差し込みます。

すると、屋根材を持ち上げた状態で固定されるので、縁切りと同じ効果が得られます。

カッターなどの手作業で行うより効率的に縁切りを行うことが出来るだけではなく、塗装した部分も傷つけずに済みます。

縁切りを行わない場合のリスク

屋根は瓦などの屋根材が一つ一つ重なり合ってできています。

そして屋根材が重なり合っている部分には隙間ができ、この隙間には雨水を排出するという重要な役割があります。

しかし塗装をするとこの隙間が塗料で覆われて埋まってしまいます。すると雨水が排出されなくなり、以下のようなことが起こります。

屋根下地材の劣化

雨水がどんどん屋根材の内部に溜まっていき、次第に屋根下地材を腐食させてしまう可能性があります。屋根下地材は通常、防水シートが張ってあるため少々の雨水であれば問題はありません。

しかし長期的に雨水に晒される状態が続くと防水力を失い、やがて屋根内部まで水が浸透し、雨漏りを引き起こします。

屋根の通気性が失われる

縁切りをしないと隙間が塗料で塞がれ、通気性がなくなります。すると屋根内部に水だけでなく湿気もこもってしまい、屋根材の腐食が加速する原因になってしまいます。

縁切りが必要な屋根、不要な屋根

縁切りが必要な屋根

縁切りが必要な屋根は主にスレート屋根です。コロニアルやカラーベストとも呼ばれています。多くの住宅に使用されているので聞いたことがあると思います。

縁切りが必要ない屋根

基本的にスレート屋根以外、縁切りは必要ありません。また、スレート屋根では縁切りが必須ですが、例外もあります。

一つは急勾配な屋根です。勾配とは角度のことです。屋根の角度が急な場合、雨水は少々の逃げ道さえあれば十分に流れ出てくれるので縁切りが不要になります。

もう一つは瓦が傷んできて先端が反っているような屋根です。

スレート屋根は経年劣化が進むと先端が反りあがることがあります。3~5㎜程の隙間ができてしまっている場合、塗料で隙間が塞がれることはないので縁切りは不要です。

屋根の反りは日当たりのいい南面で起こりやすいです。縁切りが必要かどうか、業者の方にチェックしてもらいましょう。

まとめ

屋根塗装の際には重要になる縁切りですが、近年ではタスペーサーによって効率的に施工ができ、コストも抑えられるようになっています。

屋根自体を守るだけでなく雨漏りも防ぎ、屋根の健康を維持するようにしましょう。

カテゴリ:屋根

ブログ執筆者:プラニング・K

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