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2021年12月20日
遮熱塗料と断熱塗料の違い
遮熱塗料と断熱塗料の違いをご存じでしょうか?それぞれ似ているようで全く違う気のや特徴があります。今回は二つの塗料を分かりやすく説明します。
遮熱塗料の特徴
遮熱塗料は太陽光の中でも赤外線に近い熱を反射し、屋根や外壁などが受ける熱の影響を低減させることで、室内の温度の上昇を抑えます。
そのため、夏は涼しくなります。
遮熱塗料のメリット
室内の温度を下げる
前述したとおり、日差しそのものを反射することで屋根材や外壁材に熱がこもらなくなり、室内の温度の上昇を抑えることが出来ます。
節電・省エネ
遮熱塗料は室温を抑える効果があるため、夏などはエアコンが効きやすくなり、電気代を節約できるようになります。また、エアコンの使用量を減らすことでCO2削減に繋がります。
建材の熱損傷を防ぐ
屋根、外壁は熱を受けることで劣化が進み、耐用年数が短くなることがあります。遮熱塗料は表面の温度上昇を抑制する効果によって、熱によるダメージを軽減するため、建材の傷みも減らすことが出来ます。
遮熱塗料のデメリット
冬の室内を暖かくする効果はない
塗装で冬の寒さ対策をしたい方には不向きの塗料です。塗装した箇所の熱を反射する機能はありますが、室内の熱を逃げにくくする機能は持っていないため、室内が寒くなってしまいます。
塗膜の耐久性は高くない
塗膜の耐久性は一般のシリコン塗料と比べても変わりません。
「価格が高い塗料=長持ちする塗料」と思いがちですが、注意が必要です。
汚れると遮熱効果が落ちる
遮熱塗料は、塗膜の表面が綺麗だと遮熱効果を発揮しますが、表面が汚れていると熱を反射しにくくなり、遮熱効果が落ちてしまいます。
定期的に塗膜の洗浄を行うと、遮熱効果を維持することが出来ます。
断熱塗料の特徴
断熱塗料は熱伝導を抑えて室内外の温度の移動を抑える塗料です。太陽光を蓄積させることが出来るため、室内の温度を保つことが出来ます。
また熱も冷気も逃さないので夏も冬も快適に過ごすことが出来ます。
断熱塗料のメリット
夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことが出来る
夏も冬も快適に過ごしたい方にはおすすめの塗料です。外からの熱を伝わりにくくし、室内の熱を逃さないので冷暖房が効きやすくなります。
節電・省エネ
夏場に節電できるのは遮熱塗料と同じですが、冬も室内の温度を快適に保ちつつ節電ができるのは断熱塗料ならではです。
防音効果
一般の塗料よりも表面が厚くなるため、室内での会話が外に漏れ出ることはありません。また、外部からの車や雨の音などもシャットダウンすることが出来ます。
断熱塗料のデメリット
工事費用が高い
一般塗料や遮熱塗料に比べて工事費用が高くなります。しかし、耐用年数は15~20年と他の塗料に比べて長く、コストパフォーマンスは高いと言えます。
断熱塗料だけでは実感できない場合がある
部屋が暑くなる原因はいくつかあり、その原因を塗料のみでカバーするのは難しいです。近年の住宅は断熱材が使用されているので、そのような住宅には断熱塗料を塗ってもあまり効果が感じられないことがあります。断熱塗料が効果的なケースは以下の通りです。
・断熱材を使用していない気密性の低い住宅
・空気層が無い勾配天井の住宅
・屋根や外壁が金属系の住宅
また、冬場は窓から室内の熱が逃げる影響が大きいため、窓を二重にするなど対策をしないと断熱塗料の効果が見込めない場合があります。
まとめ
遮熱塗料と断熱塗料の違いをご理解いただけたでしょうか。
簡単に言えば熱を反射し遮るのが遮熱塗料、熱を伝わりにくくするのが断熱塗料です。
それぞれの塗料のメリット・デメリットを考慮し、住宅や地域の特徴に合わせて塗料を選ぶことが大切です。