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2020年4月18日
スレート屋根とガルバリウム
スレート屋根とガルバリウムを徹底解説!
スレート屋根とは・・・
スレート屋根の概要と特徴
カラー展開が豊富で重量も軽いので人気の屋根材
スレートは厚さ約2~5㎜程度の屋根材です。カラー展開が多いため設計しやすく重量も軽いので人気となり一気に普及しました。
10年以上前のスレートにはアスベストが含まれていました。
2004年以前に作られたスレート屋根はアスベストが含まれている場合があります。それは強度を出すためで、アスベストをセメントで固めたものです。
現在(2004年以降)に作られているスレート屋根にはアスベストは含まれていません。安心ではありますがその分、強度や寿命は下がっています。
スレート屋根の種類
●アスベストが混入した『石綿スレート』
上記でもお伝えしました通り、アスベストとセメントを混ぜて形成したスレート材です。軽量で費用も安いという事で古いスレート屋根で多く使われています。しかしアスベストは健康に害があるということがわかり、2004年以降は使わなくなりました。
●アスベスト無しの新たな『無石綿スレート』
アスベストを含む石綿スレートの代わりに開発されたスレート屋根です。耐久性と軽量を維持させるため、アスベストの代わりにパルプやビニロンを混合しました。最近のスレート屋根のほとんどが無石綿スレート屋根となっています。
●セメントの割合が多い『セメント系スレート』
セメントを主材料とし、形成したスレート屋根です。無石綿スレートよりもセメント割合が高く、表面を着色しているスレート材です。着色を行っていますので、経年とともに色が落ちていきます。
〈カラーベスト〉〈コロニアル〉はこのセメント系スレートの商品になります。
●スレート屋根の高級品『天然スレート』
天然石を使用したスレート屋根の高級品です。天然石を使用していますので他のスレート屋根には出せないデザインが可能です。高価なため日本ではあまり普及していません。
スレート屋根のメリット
◆経済的
天然スレートなど、一部高価なスレートもありますが比較的安価です。
◆軽くて強い
スレート材は非常に軽いのが特徴ですが、アスベストを含んでいる場合は素材そのものの強度が強いものが多いです。
◆耐火性・耐熱性
燃えにくく熱伝導率が低い素材です。
◆施工がしやすい
複雑な家の屋根にも適しています。
◆色が豊富
カラーバリエーションが豊かなので、好みの屋根色が選べます。
スレート屋根のデメリット
◆細かなメンテナンスが必要
表面劣化が起こりやすく細かなメンテナンスが必要です。
◆トータルコストに不安
メンテナンスを繰り返すうちにコストがかさむこともあります。
◆デザイン性に乏しい
板状の屋根材ですのですっきりしたデザインとなります。その他のデザイン性には乏しいといえます。
ガルバリウムとは・・・
ガルバリウム屋根の概要と特徴
ガルバリウムの特徴は丈夫で軽くて安いことです。芯材となる鋼板の腐食を防ぐため、メッキ・亜鉛・シリコンで構成されたメッキ鋼板です。
デザイン性に優れていますのでスレートのようなものから瓦のようなデザインまであることも人気の一つです。
トタンなど同じ金属系の屋根ですが耐用年数が長く軽量で比較的安価であるため、近年採用されることが増えています。
スレート屋根と同じく安価ですが、日本瓦と張り合えるぐらい強度があります。寿命は30年程度と言われていますが工業都市や沿岸地域では寿命が異なってきます。
ガルバリウムの弱点
防音性や断熱性の問題があります。
改善策としては「カバー工法」があり、既存の屋根を撤去せず、その上に新たな屋根材としてガルバリウムの屋根材をのせる工法をいいます。屋根が二重になるので防音性・断熱性が高まります。
ガルバリウムの種類
●デザイン性が人気の『横葺き』
見た目が美しくデザイン性に優れています。勾配が緩い屋根には施工できない場合もあります。
●シンプルな見た目が魅力『縦葺き』
シンプルで美しい見た目を好む人に向いています。勾配の緩い屋根でも施工可能です。
●瓦の形状の『瓦調葺き』
自由度の高いガルバニウムならではのデザインです。瓦よりも軽くて割れる心配もないために注目されています。
ガルバリウムのメリット
◆経済的
安価な製品が多くコストを抑えられます。
◆耐用年数が長い
ガルバニウム自体の耐用年数は30年程度と長いのが特徴です。ただし工業地帯や塩害地域はこれよりも短くなります。屋根材は長持ちしても下地が痛んできますので築10年をめどに専門業者にチェックしてもらうと良いでしょう。
◆薄く、非常に軽量
ガルバニウムの大きな特徴の一つで、薄くて軽量なため耐震性の影響が及びにくいです。
◆加工しやすくデザイン性を上げれる
瓦調にすることもできるなど加工のしやすさも特徴で、様々なデザインに対応しやすいといわれています。
◆比較的サビにくい
金属製の屋根材の中で、ガルバニウムはサビにくい素材といわれたいます。
ガルバリウムのデメリット
◆断熱性が低い
金属製ですので、断熱性があまり良くありません。そのため室内の温度が上昇しやすいです。
◆防音性が低い
金属製の屋根ですので、雨音が住宅内に伝わりやすいのが弱点です。
◆弱点の克服にはコストがかかることも
断熱性や防音性を上げるには「カバー工法」を行うかなどの加工が必要となります。新築時や既存の屋根をすべて撤去する葺き替え工事の時は、ガルバリウムを単体で使うことになるため、コストがかかる可能性もあります。
◆傷がつきやすい
非常に薄くて軽量ですが、傷がつきやすいという問題もあります。
スレート屋根とガルバリウム鋼板比較
スレート屋根 | ガルバリウム鋼板 | ||
耐用年数の目安 | 約20年
(要塗装メンテナンス) |
約30年
(塗装しない場合) |
|
特徴 | カラー展開が豊富
軽くて人気 アスベストが心配 |
軽くて安価
加工しやすくデザイン性が高い 防音・断熱性が乏しい |
|
メリット | ●経済的
●軽くて強い ●耐火性・耐熱性 ●施工しやすい ●色が豊富 |
●経済的
●耐用年数が長い ●非常に軽量 ●加工しやすい ●比較的サビにくい |
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デメリット | ◆細かなメンテナンス必要
◆トータルコスト不安 ◆デザイン性に乏しい
|
◆断熱性が低い
◆防音性が低い ◆傷がつきやすい
|
まとめ
スレート屋根、ガルバリウム鋼板ともにメリット、デメリットはあります。そんな中でそれぞれの特徴をしっかりとおさえておきましょう。耐用年数で選ぶのか、耐火性でえらぶのか、デザインを重視するのか。なかなか悩むところです。専門業者に相談し、あなたがもっとも重視する性能を備える屋根材を選びましょう。
カテゴリ:屋根