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2020年7月5日
ベランダ床の劣化原因と補修方法
ベランダの床が劣化すると、ひび割れや水溜まりなどの症状が現れてきます。
そのような症状が現れた場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
今回は、ベランダ床の劣化原因やその劣化の補修方法をご紹介します。
ベランダ床の劣化症状と原因
ベランダ床のひび割れなどを放置していると、劣化が進み漏水することがあります。
漏水してしまうと、ベランダ修復には高額な費用がかかってしまいます。
劣化かなぁ?と疑った時は、まずはプロの診断を仰ぎ、症状が初期のうちに修復をしましょう。
塗膜の剥がれ
ベランダ床に生じた亀裂から水分が侵入すると、気化した水蒸気が塗膜を押し上げます。それにより、表面の膨れや剥がれを引き起こしてしまいます。
ベランダ床に塗装されたトップコートは、経年劣化や施工不良などにより、ひび割れや剥がれ症状が出てきますが、紫外線によってトップコートが劣化すると、白っぽく白化することがあります。
ベランダ床を手で触ったときに、白い粉が付いたら白化したのが原因です。
防水層のひび割れ
ベランダ床のトップコートの下は防水層になっています。
この防水層にひび割れがあると漏水している可能性が高くなります。
下の階から見上げた時に雨染みや雨漏りを確認できた場合は、ベランダ床は劣化が進み深刻な状況になっているサインです。
早急に、プロの診断を仰ぎましょう。
ベランダ床の補修方法
まずは、補修箇所の特定が必要です。
劣化しているのが、トップコートなのか防水層なのかを診断しましょう。
トップコートの劣化の場合
トップコートの劣化(ひび割れ)の場合は、トップコートの塗り替えが必要です。
主にベランダ床に採用されるのは、FRP防水工法が多いです。
~ FRP工法のトップコート塗替え手順 ~
■高圧洗浄機で汚れをしっかりと落とす
■表面のサビや既存の塗膜の残りをケレン作業で除去する
■油膜をふき取り、プライマーを塗る
■トップコートを塗装する
防水層まで劣化している場合
防水層の補修工事には、3種類の工法があります。
FRP防水工法
FRP防水工法とは繊維強化プラスチックを使った防水工法のことです。
FRP防水工法では、防水用ガラスマットと防水ポリエステル樹脂でベランダ床に防水層を作り、水の侵入を防ぎます。
シート防水工法
シート防水工法には、合成ゴム系シートと塩化ビニール樹脂シートの2種類があります。
ベランダ床に直接貼り付ける工法となり、FRP防水工法よりも安価なのが魅力ですが、シートが劣化した場合は既存のシートを撤去した後の交換工事となるため、撤去・処分費が別途かかってきます。
ウレタン防水工法
ウレタン防水工法は、液体状の塗料を使用します。
液体状の塗料のため、複雑な形のベランダでも施工できるのがメリットです。
耐用年数こそ短めではありますが、定期的にトップコートを塗り直すメンテナンスを行えば効果を長く維持できます。
劣化を放置は危険
ベランダ床の劣化放置は、雨漏りを引き起こす要因となります。
ベランダ床のひび割れや剥がれが進行すると、水分が内部に入り込み腐食をはじめ、腐食が酷くなるとベランダの手すりが外れてしまったり、ベランダの床が抜けてしまうなど大変危険です。
ベランダを良い状態に保つためには、何と言ってもお手入れが大切です。
定期的なベランダ床の掃除により、細かいひび割れや、剥がれなどに初期に気づくことができます。
初期の劣化で食い止め修繕することにより、修復費用は安く済みます。
まとめ
今回はベランダの床について、ご紹介しました。外壁や屋根は建物全体の外観を美しく保つうえで、小さな劣化症状にも比較的早い段階で気付くことができますが、ベランダ床の劣化は気を付けて見ていなければ、なかなか気づかないものです。
日々のお手入れが、小さな劣化で抑えられるかの鍵を握ります。洗濯を干す前、取り込んだ後の、少しの時間をベランダお手入れに充ててみましょう。