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2021年11月22日
重要!外壁・屋根塗装の乾燥時間
外壁・屋根塗装は塗料をしっかり乾燥させないと出来栄えや耐久性が変わってくることをご存じですか?とは言っても具体的な乾燥時間や目安は分からないという方が多いのではないでしょうか。
今回は塗料の乾燥時間やしっかり乾燥させないとどんなことが起こるのか、分かりやすくご説明いたします。
塗料の乾燥時間
以下では菊水化学工業株式会社で取り扱いしている塗料の乾燥時間を比較してみました。
塗装に適した気温23℃を前提として、重ね塗りができる乾燥時間を記載しています。
製品名 | 種類 | 乾燥時間 |
浸透性プライマーE | 水性カチオンアクリル樹脂系下塗材 | 3時間以上 |
ロイヤルサーフ | 1液水系シリコン樹脂サーフェーサー (下塗材) | 3時間以上 |
水系ファインコートシリコン | 水性シリコン樹脂系上塗材 | 5時間以上 |
ロイヤルシリコン | 1液水系反応硬化形 シリコン樹脂塗料(上塗材) | 3時間以上 |
ロイヤルベストW | 1液水系スレート屋根用反応硬化形 シリコン樹脂塗料(上塗材) | 2時間以上 |
パワーサーモシーラー | 2液弱溶剤形スレート屋根用 エポキシ樹脂系 浸透性シーラー (下塗材) | 6時間以上 |
いずれの塗料も3~6時間程度の乾燥時間を必要とします。
しかし季節ごとに乾燥時間が変わるため、必ずこの乾燥時間を守らなければいけない!ということは一概には言えません。
上の表はあくまで目安としてご参考いただければと思います。
例えば、夏のように暑い時期は塗料が乾きやすく、数時間で乾くので1日で下塗りから中塗りまで終わらせる場合もあれば、冬のように寒い時期は塗料が乾きにくいので下塗りの乾燥だけで1日程度かかることもあります。
梅雨の時期は、塗装後の乾燥前に雨が降ると乾かないから塗り直したほうがいいのではないか?と思う方もいますが、ある程度乾燥している状態での雨なら、そのあとしっかり乾燥させれば問題ありません。そのため、今すぐ雨が降るような状況、雨がすでに降っているような場合、塗装は行いません。
また、下塗から中塗りの工程で3時間以上乾燥させたら7日以内に次の重ね塗りを行ってください、という表記がされている塗料もあります。
これは乾燥しすぎたらダメというよりも、密着力の高い塗料の場合、次の工程までに時間をかけすぎてしまうと埃や塵などが付着してしまって塗装に適さなくなるという意味合いがあります。
使用する塗料のカタログを見て乾燥時間を調べたり、業者に聞いてみると良いでしょう。
乾燥の度合い
また塗膜の乾燥の度合いには段階があり、それによって次の工程に進めるかどうかの判断をします。
・指触乾燥…塗装後1~2時間程度で軽く触っても指が汚れない状態
・半硬化乾燥…数時間~1日経過し、軽くこすっても塗装表面に跡がつかない状態
・硬化乾燥…1週間程度経過し、指で押しても塗装表面に指紋がつかない状態
・完全乾燥…2週間以上経過し、塗装内部も完全に乾燥した状態
一般的に半硬化乾燥まで乾燥が進めば、重ね塗りが可能です。
乾燥時間を守らなかった時のリスク
乾燥時間を守らなかった場合、次のような現象が起こります。
・剥がれ
・ひび割れ
・しわ
・色ムラ
・表面のべたつき
外壁塗装の寿命は環境や条件にもよりますが、およそ10年程度と言われています。
しかし塗料がきちんと乾かないうちに塗り重ねをしてしまうと、塗膜と塗料が密着されず、塗装の劣化が早くなってしまいます。
とくに塗装の剥がれや浮きなどは乾燥時間を守らないことでよく起こる現象です。また、先ほどの乾燥時間の表を見ていただければ分かるように、1工程に3~5時間の乾燥を必要とするので1日で塗装が終わることはまずありません。塗装工事は一般の住宅で約2週間程度はかかります。
乾燥時間を無視して工事を進めてしまう業者も存在するため、塗装工事があまりにも早く終わるスケジュールを提出された場合、業者を変更することをお勧めします。
まとめ
塗装は乾燥をどれだけしっかりと行うかで出来栄えや耐用年数も変わってきます。短い期間で工事を済ませるようなスケジュールを出してくる業者には注意が必要です。
早く工事を終わらせたい気持ちもあると思います。しかし塗料の乾燥時間をきちんと守らないと数年で劣化症状が現れたり、ひどい場合は数週間で塗装が浮いたりする場合があります。
そうならないためにもご自身で塗装に関しても知識を身に付けたり、安心して任せられる業者に工事を依頼しましょう。