- HOME
- >
- ブログ
ブログ
2025年1月20日
片流れ屋根は雨漏りする?
片流れ屋根はシンプルでスタイリッシュなデザインが人気で、近年では多くの住宅の屋根に使用されています。最近急増している平屋にも多く使われており、片流れ屋根のメリットを活かした住宅もたくさん建築されています。
しかし、片流れ屋根は雨漏りのリスクが高いというデメリットがあるといわれています。そこで今回は、片流れ屋根の特徴やデメリット、注意点などをご紹介していきます。
片流れ屋根とは
片流れ屋根とは、一方向のみ傾斜がついているシンプルな屋根形状のことで、大きな一枚板が斜めについています。
近年人気の高い理由としてデザインが好まれる他に、狭小地や平屋などの居住空間を確保するためにも片流れ屋根は有効です。
ほかの屋根と違うのは“傾斜がある面の数“です。屋根と言えば、三角形でシンプルな印象の切妻屋根や4つ面で構成されている寄棟屋根などがあります。
いくつかの屋根形状のなかでも、1つの面しかない片流れ屋根は特殊な形状と言えます。
メリット・デメリット
メリット
①建築コストが安価
片流れ屋根は構造がシンプルで接合部が少ないこともあり、建築コストが安価です。切妻屋根や寄棟屋根は接合部に屋根板金が必要で、部材や施工の手間がかかります。
また、雨樋も一方向のみの取り付けで良いので低コストで済ますことができ、リフォームする際もコストが割安な分、メンテナンス費用がかからない経済的な屋根形状です。
②屋根面の上、屋根裏スペースの有効活用
屋根が一面で面積が広いため、太陽光発電システムを設置するのに向いています。
また、屋根面の下も活用方法もたくさんあります。小屋裏収納やロフトにしてもいいですし、天井を高くすれば居住スペースを大空間にもできます。
③デザインがおしゃれ
片流れ屋根は、昔ながらの屋根のイメージを覆すような斬新さが感じられます。
デザイン性の高い屋根形状ですから、周囲のお住まいと比べても目立ち、個性的で今どきの雰囲気にすることができます。
デメリット
①外壁や屋根が劣化しやすい
片流れ屋根の最大のデメリットは、屋根と外壁が劣化しやすいところです。屋根が下がっているのは一方のみで、他の三方は外壁を守るためには短い軒しか付いていないことがほとんどです。
本来の長さのある軒は、紫外線や雨風のダメージから屋根そのものや外壁を守ることができるのです。
また、屋根の傾斜が一方向しかないので他の屋根に比べて、大量の雨が流れ落ちます。
雨水の量が増えれば屋根の表面の劣化は進行が早く、屋根、外壁ともに傷みやすい構造になっているといえます。
②雨漏りのリスクが高い
片流れ屋根は一枚屋根で接続部分がないため、雨漏りしにくいといわれています。
しかし、屋根の端や、付帯部からの伝い水によって雨漏りが発生するケースがあります。
また、軒天換気口から雨水が侵入したり、結露による劣化が原因で雨漏りが起こる場合もあります。
雨漏りリスクが高い片流れ屋根は防水性の高い部材を使用し、十分なメンテナンスを行うことが大切です。
雨漏りを防ぐための注意点
雨水が建物内に伝わらないように施工する
片流れ屋根の雨漏りは、屋根の裏面の軒天部分を水が伝って建物内に侵入することが原因です。
水が伝わらないように防ぐには、屋根の頂上部に透湿性のあるルーフィングを被せてしまう方法があります。
雨の侵入しやすい屋根の頂上部の隙間を塞いで、雨水をブロックしてしまいましょう。
換気をしっかり行う
屋根の換気をしっかりと行いましょう。換気が弱いと屋根そのものが湿気で劣化が進み、雨漏りのリスクは高くなります。
屋根裏の空気の流れを作ることで湿気を軽減し、材木を健全な状態に保つことも雨漏り対策の一つです。
まとめ
片流れ屋根はデザイン性が高く、屋根裏スペースが使えるなどメリットの多い屋根形状です。
注意点として、屋根や付帯部からの雨水侵入リスクが高く、雨風が当たって外壁の劣化が起きやすいため、屋根や外壁のメンテナンスは欠かせません。
雨漏りによって屋根材が劣化した場合、修繕できるケースもありますが、なるべく費用をかけずに快適な住まいを保つためにも、専門業者に点検を依頼して定期的なメンテナンスを行いましょう。
カテゴリ:屋根